認識したら止まらない

とぼけているようで実は、しっかりしてる。

それに、結構広い胸に逞しい腕なんだよね。

見つけられるたびに抱き締められてた。

だけど、そんな風に意識しだしたのは最近で本当にどうしよう。

きっかけは、些細なことだったんだ。

「もう、皆どこ行ったんだろ。」

土井先生に引き止められて後から皆を追いかけた。

だけど、どこにも皆いなくて私は、そこら中捜したんだ。

古い小屋がひっそりと立っていてその裏を覗こうとした時だ。

「駄目だよ、乱太郎君。」

ゆっくりと優しく眸を覆われて視界が薄暗くなった。

声ですぐに誰だかわかったけどね。

「なにが駄目なんですか、小松田さん？」

「邪魔しちゃ無粋でしょ。」

「邪魔？」

いつのまにか私ってば小松田さんに抱き締められてた。

「ほら。」

小松田さんの唇が私の耳の傍にあってすごくくすぐったかった。

「聞こえるでしょ。」

何が聞こえるのかわからなくて私は耳を澄ました。

―――やぁ・・・あん・・・・

―――もう、こんなになってるじゃないか

―――んぁ・・はやぁ・・く・・

私の思考回路は、停止してその場で身体も固まった。

「ね、邪魔しちゃ無粋でしょ。」

姿は見えないが声だけでなにをしているのかがわかった。

私は、口をパクパクさせながら小松田さんを見上げたんだ。

小松田さんは、にっこりと笑って動けない私を抱き上げてくれた。

そして、その場を離れてくれたんだ。

「乱太郎君には、刺激が強すぎたみたいだねぇ。」

全く平気そうな小松田さんを見て、大人なんだな、って思った。

だって、軽々と私を抱き上げるしさ。

普段は、のほほんとしているくせになんだかずるい。

もう、皆を捜すことも私の頭から抜け落ちてた。

どうやらあの場所は、そういう場所みたい。

私を抱き抱えて歩きながら小松田さんがそう教えてくれた。

私は、耳に残る甘い声にドキドキしてて顔が紅くなるのを抑えられなかった。

「可愛いね、乱太郎君。」

小松田さんの唇が私の頬に触れた。

「ふぇ？」

「すごく鼓動が早いよ。」

そして、小松田さんの手が服の上から私の胸に触れる。

なんだか、余計に鼓動が早まるのはなんで？

私は、恥ずかしくて小松田さんの胸に顔を埋めた。

小松田さんの仕草一つ一つに鼓動が早まるのはなんでだろう？

やっぱりまだ先刻の声が耳から離れないからかな？

「あれ、乱太郎君人差し指切れてるよ。」

小松田さんに手首を握られ視線をそこに落とすと小さな切傷があった。

「舐めとけば治るよね。」

「えっ？」

私が口を開く前に私の指は、小松田さんの口に咥えられた。

爪までじゃなくて舌で指を撫でるように深く咥えられた。

手首をしっかり握られて動こうにも動けなくて私はジッと見てた。

赤い舌で自分の指が舐められるのをジッと見てた。

―――ビチャ

「これで、大丈夫。」

小松田さんの舌は、私の指を最後に一舐めして自分の唇を舐めてた。

「あ、ありがとうございます。」

なんだか声が上手く出せなかった。

「どういたしまして。」

小松田さんは、にっこりといつものように笑ってた。

小松田さんは、私は皆の所に運んでくれた。

離れていく小松田さんの背中がすごく広く大きく感じた。

それからなんだ。

小松田さんを見かける度に思い出しちゃう。

大きな胸に、逞しい腕それに赤い舌・・・なんだか身体が熱くなってくる。

「乱太郎君。」

いつものように抱き締められたらもう駄目で身体中が沸騰する感じなんだ。

どうしよう。

駄目だよね。

小松田さんだって変に思うようね。

「乱太郎君。」

抱き締められて耳元で囁かれると胸が苦しくなる。

あの薄い唇に自分の唇を押し当ててみたくなる。

あの赤い舌で私の身体中を舐めて欲しい。

そんな風に思うのは、駄目だよね。

あの時から感情が昂ぶっているのは、あの声を聞いたから？

でも、あれはきっかけにすぎなかったんだと思う。

あれ以来私は、小松田さんが気になってしょうがない。

私の知り合いは、皆広い胸に逞しい腕をしてる。

だけど、気になるのは小松田さんだけなんだ。

「最近僕に熱い視線をくれるのは、なんで？」

いきなりそんなことを言われて私の身体は、ビクッと揺れた。

「そんな」

「見てないなんて言わないでよ。今だってほら。」

視線を合わせられて私は、思わず視線を逸らした。

だけど、小松田さんに頬を包まれ視線を促された。

「しっとり濡れてるよ。何を考えてたのかな？」

私は、完全に涙目になっていたのかもしれない。

「この間のことが忘れられないの？」

私は、自然に目を伏せた。

確かに忘れられない。だけど、それ以上に小松田さんが気になってしょうがないんだ。

「僕が一緒にその場にいたから、きっと僕が気になるんだよ。」

その言葉に私が顔を上げると同時に私の唇が生温かいものに塞がれた。

目の前には、小松田さんの顔がすぐ間近にあった。

小松田さんの手に促されて私は、ゆっくりと眸を閉じた。

想い焦がれた唇が今私の唇に触れている。

そして、あの赤い舌が私の舌を絡めとっている。

―――ビチャ

息が出来なくて角度が変わる度、舌が蠢く度、私は空気を求めた。

小松田さんは、私の頭をしっかりと手で押さえててより深く貪ってきた。

「んぁ・・・ふぅ・・ん」

自分の声じゃないような抜ける声がわずかな隙間から洩れる。

こんなのは、自分ではないと思うほど恥ずかしくて、だけど気持ち良くて。

私は、小松田さんの首に腕をまわした。

どうしていいかわからなかったけど、私も小松田さんを感じたかった。

だから、小松田さんの舌に応えるように舌を絡めたんだ。

唾液の混じる音が妙に耳に響いてなんだか立っていられなくなった。

身体の心から痺れる感じって言えばいいのかな。

小松田さんは、私の身体を支えてくれた。

だけど、支えてくれている手が私のお尻の割れ目を擦るのはなんでかな。

スリスリって擦られて時々強く押される。

よく、わかんないけどなんだか身体全体特に下半身が熱くなるのはなんで？

舌を絡めとられてお尻を弄られてどうしよう。

「んぅ・・・きもち・・いぃ」

唇が僅かに離れた時、思わず口からそう零れた。

小松田さんの唇が私の唇からゆっくり離れた。

私は、私たちの唾液で濡れている唇から目が離せないでいた。

「もっと、気持ち良いことしようか。」

その唇でそんなこと言われて私は、迷わず頷いてしまった。

気がつけば私は、丸裸で小松田さんの赤い舌で身体中を舐められてた。

「乱太郎君、舐めて。」

私の目の前に小松田さんは、自分の手を差し出した。

これは、その指を舐めろってことだよね。

私はもう肩で息をしていてゆっくりと小松田さんの手を両手で包んで。

―――ビチャ

小松田さんの思っていた以上に太い指を一本一本舐めた。

なんだかそれだけで体温が上昇するような感覚になって夢中に舐めた。

小松田さんの指が私の唾液でベトベトになってもすっと舐めてた。

「もう、いいよ。」

小松田さんに優しく頭を撫でられて私は、名残惜しかったけど唇を離した。

そして、唾液でベトベトのその指が私のお尻の窪みに当てられた。

―――グリュ

「ひゃぁ・・ん」

小松田さんの指が、考えもしないところから入ってきた。

しかも、どんどん中に入ってくる。

「あぁ・・んぅ・・・くるしぃ、こま・・つださぁ・・ん」

抜いてと懇願すればするほど指が奥に入ってきて、しかもなんか増えてる。

「苦しいだけ？」

―――グチュ・・・グリィ

「・・・え？・・・やぁ・・・はぁ・・ん・・んぁ」

中で指を曲げられてその当たる場所から伝わる衝撃が凄く良い。

「あぁ・・ん・もっ・・・とぉ」

触られてもいないのに自分がひどく勃起しているのがわかって恥ずかしい。

だけど、その快感をもっと深く味わいたくて私は自然に腰を揺らしてた。

小松田さんもその場所にグリグリと指を押し付けてきてすごく堪らない。

「やぁ・・・もう・・・だめ」

指を折り曲げたまま一気に引き抜かれて私は、イッた。

私のお腹に飛び散った白濁を小松田さんが舐めとってた。

「小松田さん、そんなの舐めないで。」

必死にそこから小松田さんを剥がそうとするんだけど力が入らない。

―――ビチャビチャ

私の白濁を舐めとる音がより羞恥心を煽る。

「乱太郎君。」

私の名を呼んで私の方に向って小松田さんがにっこりと笑った。

「こっちだけでイっちゃったねぇ。」

指でその部分を撫でられて私の身体は、ビクッっと揺れた。

「はぁ・・ん」

それと同時に甘い声が出て思わず私は手で口を押さえた。

だけど、小松田さんにその手を退けられた。

「もっと、僕にだけに聞かせて。」

―――チュッ

軽く唇で唇に触れてくれた。

「もっと、もっと僕のこと意識して。」

指にも唇を落とされそして、首筋・鎖骨・胸順番に舌を這われた。

小松田さんの手が唇がすごく心地良くて私はすでにピンッと上を向いてた。

それが、なんだか無性に恥ずかしい。

だけど、もっと恥ずかしいのは小松田さんの唇がそこに到達したこと。

―――チュゥ

先端に口づけられ吸われてもうそれだけで堪らない。

こんな気持ち良いことがあるなんて私知らなかった。

それに、そんなとこを誰かの口に含まれるなんて考えたこともなかった。

しかも、小松田さんお尻の穴まで舐めてるし。

舌の感触がヒィ~って感じするけどビチャビチャって音が酷く淫らだけど。

「小松田さぁ・・ん。」

「どうしたの、乱太郎君。」

よくわかんないけど奥の方がムズムズする感じ。

どうしよう腰が揺れるの止められない。

「どうして欲しい？」

そんなこと言われてもわからない。

「そうだよね、初めてだもんね。わからないよね。」

小松田さんは、小さい子をあやすように抱き締めて頭を撫でてくれた。

その時、なんだか固くてヌルってしたのが私のお腹に当たった。

なんだろうと思って下を向いて眸に飛び込んできたのに驚いた。

―――ゴクンッ

凄い容量だから、思わず私唾を飲み込んじゃった。

私のとは全然違う。

「触ってみる。」

小松田さんに導かれるまま私の指がそれに触れた。

―――ドクンッ

なんだか脈打ってるのが指から伝わってくる。

「これがね、ここに入るんだよ。」

それがお尻の穴に擦り付けられて私の奥がまたムズムズしてきた。

指であんなに気持ち良かったんだからこんな太いのだともっと気持ち良いのかな。

不思議と恐いなんて思わなかった。

きっと、小松田さんの顔がいつも以上に甘ったるい笑顔だったからだ。

私の足が高く持ち上げられてお尻の穴が小松田さんに丸見えになる。

それは、ちょっと恥ずかしかった。

だけど、そこをもう弄られたり舐められたりされてるわけだし。

「じゃ、入れるね。」

先端がクプッって入ってきた。自然と身体が固くなるのを感じた。

「大丈夫、一緒に気持ち良くなろうね。」

優しく目尻に唇を落とされ耳元で囁かれた瞬間、奥にきた。

―――グリュ・・・ズブッ

「はぁん・・・あっ・・ん・・・はぁ・・」

その容量がすごくて指なんて比じゃなくてもうお腹中がそれで満たされるって感じ。

「ほら、全部入った。」

お尻を高く上げられて私にも小松田さんと繋がっている所が良く見えた。

グリュグリュと中を掻き混ぜられ私は自然と声を洩らす。

「どう、大丈夫？」

小松田さんの手が優しく私の頬を包んで私はその手に擦り寄った。

「はい。」

「じゃ、動くね。」

―――ズブズブズブ

抜けていったかと思うとおもいっきり突かれてのその繰り返し。

小松田さんの腰の動きが普段の彼から想像出来ない程速くて堪らない。

私の良い場所を覚えていてくれててそこをしつこく攻められる。

「あん・・・そこ・・・はぁ・・・やぁ・・きもちよす・・ぎぃ」

繋がったまま体制を変えられ今度は後から激しく突かれた。

小松田さんの荒い吐息が首筋にかかってグリュグリュって中をかき回されて気持ちいい。

もっと、もっと小松田さんが欲しい。

口づけして欲しくて首を捻ると少し体制を変えて口づけしてくれた。

もう、私の口からは唾液がダラダラと垂れていてそれに小松田さんの唾液が加わる。

私はもう限界で一回果てた。

だけど、すぐに高められて小松田さんの容量はまた少し大きくなった。

「んぅ・・・きつぅ・・いぃ・・・」

「乱太郎君そんな締め付けないで心地良くて堪らないよ。」

グリュと私は高められたのを握られて擦られて弄られて太いので突かれた。

「一緒にイこうね。」

耳の後を舐められた瞬間、ゾクッっときて私は果てた。

そして、その時私の中にドクドクッと小松田さんの液が注ぎ込まれお腹が波打った。

「ふっ・・・あっん・・・ハァハァハァ・・・ッ」

荒い息を整えていると小松田さんが優しく抱き締めてくれた。

「乱太郎君、僕のこと好きでしょ。」

今そんなことを聞くのはどうかと思う。

黙っていると小松田さんは、クスリと笑った。

「僕は、乱太郎君が好きだよ。それ以上かな。愛している。」

その言葉が恥ずかしくて私は、更に顔を隠した。

「ずっとずっと好きだったんだよ。」

小松田さんの言葉が私に降り注ぐ。

「だから、乱太郎君にあんな風に見つめられてもう耐えられなくなったんだ。」

私は、そんなに熱く小松田さんを見つめていたのだろうか。

「愛してる、乱太郎君。」

何度も何度も囁かれて私ももう降参です。

ちゃんと白状します。

「私も好きですよ、小松田さん。」

とても小さな声で呟いたけど小松田さんには届いていた。

そして、より強く抱き締められた。

終了

平成17年7月6日