純粋に：兵乱
手と手が触れ合えば自然と指と指を絡めあう。
目と目が合えば自然と笑いあう。
指先から
視線から
その先は勿論身体の触れ合い。
手と手を触れ合わせクスクスと笑いながら指遊び。
どちらからなのか手を握りゆっくりと自分の方に引き寄せる。
「兵太夫の指って長くて綺麗だね。」
「乱太郎だって・・・」
「んぅ・・・」
兵太夫が乱太郎の指先に唇で触れる。
「こんなに可愛い。」
にっこりと微笑む兵太夫に乱太郎は頬を膨らませて見せた。
二人の視線は外されることなく絡みあったままだ。
「それにこんなに甘い。」
兵太夫は乱太郎と視線を絡めたまま乱太郎の指を舌で舐めた。
「兵太夫だって・・・甘いよ。」
乱太郎は頬に朱を走らせ首をほんの少し傾けた。
そしてそのまま兵太夫の指に唇を近づけ紅い舌をチロリと見せて兵太夫の指を舐めた。
「ね。」
『ね』と言われても兵太夫には自分の指が甘いのかはわからない。
だけど乱太郎の指が甘いのは確かで兵太夫はそのまま乱太郎の指を口に含んだ。
乱太郎も兵太夫の指を堪能するかのように口に含み舐める。
ビチャビチャとお互いの指を舐める音が心地良く二人の耳に響いていく。
視線が絡み合い自然と口と口が触れ合う。
重ねるだけの口づけから舌の触れ合い、そしてお互いの口内を行き来する。
追っては逃げるという駆け引き。
捕まり囚われ翻弄される心地良さ。
お互い唾液でベトベトになった指を絡めあい唇で繋がる。
触れ合う心地良さをただただ純粋に求め合う二人に歯止めはない。
銀色の糸を光らせながら離れた唇はそれぞれに動き出す。
兵太夫はそのまま舌を突き出し乱太郎の顎の線を辿って鎖骨に吸い付き赤い実をしゃぶる。
乱太郎は甘い吐息を吐きながら与えられる愛撫に翻弄され腰をわずかに揺らす。
「触って欲しいんだ。」
「うん。」
頬を首筋を真っ赤に染めあげた乱太郎の小さく頷く様子は更に兵太夫を興奮させる。
だけどそんなことを臆面に出さず兵太夫はにっこりと微笑む。
「でも、もっとこっちを味わってからな。」
もう乱太郎の実は桃色ではなく赤くなり兵太夫の唾液でベチョベチョでぷっくりと膨らんでいる。
「こんなに固くしてここ弄られて気持ちいいんだ？」
兵太夫は乱太郎の固くなった実を舌で押しつぶしながら歯を立てた。
「うっ・・・はぁ・・ん・・もっとぉ・・・」
乱太郎にせがまれ兵太夫は甘噛みを繰り返しつつ片方の実を指で弄っていた。
摘まんで引っ張りクリクリと捏ね回し押し潰す。
「は・・んぅ・・・あぁ・・あっ・・へぃ・・だ・ゆ・・ぅ」
熱く蕩けるような甘い吐息の中自分の名を呼ばれ兵太夫は更に乱太郎を愛していく。
乱太郎の足は兵太夫の足に絡まり腰を押し付け揺らしているのは無意識だろう。
舌を突き出す乱太郎の舌に兵太夫は自分の舌を絡め再度唾液を分け合う。
乱太郎は力の入らない手で兵太夫の肩を掴み兵太夫の耳朶を噛み耳の中に舌を差し入れた。
グチョリという響きとともに兵太夫の耳に乱太郎の乱れた吐息が流れ込む。
「お願ぁ・・い・・焦らさない・・でぇ・・」
乱太郎の行為に頬を更に緩め乱太郎に乱太郎の求める刺激を与える。
「んぁ・・・ふぅ・・ん・・」
「すごいね。もうこんなにグチョグチョ・・・お漏らししたみたいになってるよ。」
手を動かしながら兵太夫が乱太郎の耳元で甘く囁けば乱太郎の背中がブルッと震えた。
「なぁ、乱太郎。どうして欲しい？言って・・・その通りにしてやるよ。」
「・・・やぁ・・・だ・・ぁ・・」
兵太夫はそう言って乱太郎から離れた。
乱太郎はすぐにでも刺激が欲しいのに、兵太夫もそれを知っているはずだ。
乱太郎は、ジィッと潤んだ眸で懇願するが兵太夫は少し距離をとって微笑んでいる。
「乱太郎が望むままにしてやるよ。」
自分の舌でどちらかのかわからぬ唾液で濡れた唇を舐める兵太夫に乱太郎はゴクリと喉を鳴らした。
「・・・兵太夫。」
「ん？」
「私のここ舐めてぇ・・・咥えて欲しい・・の。」
乱太郎は遠慮がちにでも大胆に膝を地につけ足を広げ天を指す自分を兵太夫に突き出していた。
顔を真っ赤にしながらもそう懇願する乱太郎の顔は今から与えられる刺激を想像しているのかどこかうっとりとしていた。
「何度でもイカセテやるよ。」
兵太夫は再び乱太郎を掴みチロリと舌先で先端を舐めたかと思うとグジュリと一気に全てを口に含んだ。
声にならない嬌声が乱太郎の口から吐息と共に溢れ、乱太郎は兵太夫から与えられる快楽に身を委ねる。
白い白濁が勢いよく溢れ出て乱太郎の双丘の窪みにまで流れていく。
兵太夫はそれを舌で舐めとり窪みを突つく。
「乱太郎、ここヒクヒクしてる・・・すぐにでも入れてぇくらいに誘ってる。」
乱太郎はハァハァと息を整えがなら窪みに感じる兵太夫の吐息に奥が疼くのを感じた。
ムズムズとしてすぐにでも奥底を掻き乱して欲しくて乱太郎は兵太夫を誘う。
「いい・・・よ。私も我慢できない・・から。きて。」
兵太夫は乱太郎に覆い被さり窪みをギチギチに育っている自身の先端で突っついた。
「いくぞ。」
「うん。」
兵太夫は一気に乱太郎の奥まで貫いた。
乱太郎の背中はしなり、舌や指で慣らしてない分やはり苦しいのか途切れ途切れに息を吐いていた。
「苦しい？」
乱太郎は頭を横に振ってはいるがその表情には苦しさも混じっていた。
そんな乱太郎の苦しさを落ち着かせるように兵太夫は口づけながらゆっくりと腰を動かし始めた。
そうすると乱太郎の苦しみは、段々と快楽へと変貌を遂げていく。
圧迫される感覚に酔いしれ、激しく奥が疼き出していく。
「あぁぁっ・・・兵・・太夫・・もっと奥まできてぇ・・・グチャグチャにしてぇ・・・」
気持ち良さを求める乱太郎に兵太夫も応える。
「ん、ん、はぁ・・ん、あっ・・・んぅ・・ん」
兵太夫は、奥まで刺し込み腰をゆっくりと乱太郎の良い所を確認しながら動かす。
乱太郎は、もっと、もっとと自ら腰を揺らし唇からは止めどなく飲み込まれない涎が垂れていた。
貧欲に快感を求める乱太郎は、更に兵太夫を煽っていく。
「んぅ、す・・っご・・・兵・・太夫・・が奥まできてるぅ・・・」
乱太郎のものが兵太夫のお腹に当り摺られる。
二つの場所で同時に刺激を与えられ乱太郎は、もう限界まで来ていた。
「もう・・だ・・めぇ・・・いっちゃう・・・兵太夫」
「まだ駄目だよ。」
兵太夫も乱太郎の締め付けられ余裕も無いのに、余裕があるように乱太郎の根本をやんわりと握り締めた。
「やぁ・・・だぁ・・・もう、はぁ・・・いきたぁ・・い」
兵太夫は、更に腰の動きを加速させ自分も頂点へと導いていく。
「ん、そろそろ・・・いいよ、一緒にいこう。」
兵太夫がにっこりと微笑みながら乱太郎の唇に自分の唇を重ねた。
乱太郎は嬉しそうに微笑み、その口付けに応える。
そうして、二人同士に白濁を吐き出した。
求めて
求められて
お互いがお互いを感じる。
「ベトベトだね」
「そうだな。」
兵太夫は、乱太郎の中に入ったまま舌で乱太郎の頬を舐めた。
「ん、くすぐったい。」
乱太郎が身を捩ると同時にキュッと下も締まった。
「乱太郎、抜かせないつもりか。」
兵太夫が笑いながら乱太郎を見つめる。
乱太郎は、頬を染めながら小さな声で言った。
「うん・・・だって、まだ奥が疼いてるんだ。」
乱太郎は、兵太夫の腰に足を絡ませ兵太夫を誘う。
そんな乱太郎に兵太夫が応えないわけがないのだ。
兵太夫は、唇を乱太郎の首筋を辿って鎖骨まで移動させた。
ちぃゅぅ〜っときつく吸い上げ跡を残す。
手はご丁寧にも硬いままの乳首を弄っている。
「ふぁ・・・兵太夫」
「なに？」
乱太郎は、兵太夫の首に腕を巻きつける。
「私も。」
そう言って乱太郎も兵太夫の鎖骨付近に唇を押し付け跡を残した。
「へへぇ、これでお揃い。」
嬉しそうに微笑む乱太郎を兵太夫は強く抱き締めた。
「ん、あっ、大きくなったぁ」
「乱太郎が嬉しいことしてくれたからな。」
こうしてまた、純粋にお互いを求めう二人。
何度も何度もそれを繰り返しても、二人が純粋なことには変わらない。
純粋だからこそ、思うがままお互いを求めうのだ。
「私は兵太夫が大好き。」
「俺も乱太郎が大好きだよ。」
終了
平成19年7月27日
半年以上前に途中まで書いてて放っておいた文です。
いい加減、書かないとお蔵入りになって勿体無いと思いようやく完成させました。
最初から最後までエロっちくなのを目指したのですが、微妙です。
皆様に楽しんでいただければ良いのですが。