授業中、ちゃんと聞かないといけないってわかってる。

でもね、ちょっと気を抜くとどうしても駄目みたい。

黒板にチョークを走らせるあの広い背中に見惚れたり、

甘く囁くように聞こえるその声にうっとりしてしまう。

あの声で、あの手で、あの身体で・・・そう考えると下半身に熱が帯びるのがわかる。

どうしよう。

授業中なのに私は、いけないこと考えてしまう。

ちゃんと授業を進めないといけないことはわかっている。

だが、少しでも気を抜くと顔が緩んでしまう。

忍たまの友を読みながらチラッとあの子を盗み見る。

どこか熱を帯びた眸をジッと私に向けている。

何かを訴えるような表情に私は、堪らなくなる。

参ったな。

授業中なのに私は、自分を抑えるのに精一杯だ。

衝動

授業も終盤に差し掛かった頃、正座をしている乱太郎がなにやらモジモジと動いていた。

頬を仄かに上気させ眸は、何かを耐えるように潤んでいた。

「どうした、乱太郎？」

どうどうと眠っているシンベェを挟んできり丸が声をかけた。

「あのね・・・」

両手を股の間に挟み擦り合わせモジモジしながら乱太郎は、顔をきり丸に向け上目使いできり丸を見た。

その瞬間、きり丸は自分の胸がドクッンと跳ね上がったような感じがした。

乱太郎の横顔が見える後の席の兵太夫にも同じ様な現象が起っていたらしい。

「ど・どうした？」

胸の高鳴りを抑えつつきり丸が問いかけた。

「我慢できな・・・いの。」

「厠か？」

乱太郎が恥ずかしいそうにコクリと頷いた。

その乱太郎の様子には組全員がハゥア〜と心の中で溜息を吐いた。

「こら、何を話してる！」

何を話しているかなんてわかっているくせに土井は、きり丸にチョークを投げつけた。

―――コッン

それは、見事にきり丸の額に当たった。

そして、乱太郎の様子がおかしい事に今気がつきましたとばかりに土井は、乱太郎に近づいた。

土井が乱太郎の視線に合わせるように膝をつきソッと乱太郎の頭を頭巾の上から撫でた。

―――ビクッン

乱太郎は、身体を震わせより一層熱を帯びた潤んだ眸を土井に向けた。

余程耐えていたのだろう乱太郎の手の平は、汗でしっとりと濡れていた。

「一人でイけるか？」

イかすはずもないのに土井は、乱太郎に問いかける。

乱太郎が首を小さく横に振ると土井は、皆にわからぬように微笑み乱太郎に囁いた。

「それとも此処で・・・皆の前でイクか？」

耳元に愛しい人の声を聞いて乱太郎の身体からもう力が抜けていた。

「やぁ・・・。」

乱太郎は、土井にだけ聞こえる涙声を発した。

その瞬間だ。寝ているシンベェを覗くは組の視線は、一斉に上に注がれた。

「乱太郎は、自分じゃ歩けそうに無いから私が連れて行くよ。」

土井が乱太郎の背中と膝の下に腕を廻し抱き上げたのだ。

乱太郎は、土井の黒装束をギュウッと掴み必死に耐えていた。

「先生、授業は？」

―――ヘームへムヘムヘム

その問いかけにタイミングよく授業終了のヘムヘムの声が響いた。

「今日の授業は、これまで。」

土井は、乱太郎を抱いたままその場から消えた。

誰も来ない場所に土井は、乱太郎を連れて来た。

乱太郎は、土井の首に腕を廻しギュウっと抱きついていた。

土井は、乱太郎の身体を優しく包み込み背中を擦った。

「厠に行きたかったんだろう？」

乱太郎は、小さく頷いた。

「小便をしたかったのか？」

乱太郎は、小さく顔を土井の胸に摺り寄せるように横に振った。

「大便？」

乱太郎は、より激しく顔を横に振った。

「じゃ、なんで乱太郎は厠に行きたかったんだ？」

乱太郎の切ない状況を知っているのに土井は、今の状況を楽しんでいた。

「言ってみなさい。」

土井が優しく教師口調で囁く。

「・・・ったの。」

土井は、クスリと笑った。

「もう一回はっきりいいなさい。」

乱太郎の羞恥をより煽るように土井は、再度言葉を要求した。

「・・・感じちゃったの。」

言葉にしてより一層恥ずかしいのか乱太郎は首筋まで肌を紅く染め上げていた。

土井は、乱太郎の顎を掴み顔を自分の方に向かせた。

―――チュッ

そして、乱太郎のふっくらとした紅い熟れた唇を自分の唇で啄ばんだ。

「乱太郎は、何もしてないのに授業中に感じるんだ？」

厭らしいねと土井が再度乱太郎の唇を啄ばんだ。

乱太郎の身体は、揺れ無意識に下半身を土井に摺り寄せていた。

「だってぇ・・・」

「だって？」

「土井先生の声が・・・」

「私の声が？」

「シテイル時の声に聞こえて・・・」

「我慢出来なくなったの？」

はいと小さな声で呟く乱太郎の表情は、まるで早くと土井を誘っているかのようだった。

「だから、授業中誘うような眸で私を見ていたのか？」

「ちが・・・そんなこと・・・」

「私にこうして欲しいって考えてた？」

「あっ・・ん」

布越しに乱太郎の主張をツゥ〜っと下から上に撫で上げると乱太郎は、甘い声で鳴いた。

授業中、土井も乱太郎に煽られて無意識に情事の時の音色になっていたのかもしれない。

それに、乱太郎は、敏感に反応してしまったのだ。

土井は、手際よく乱太郎の制服を脱がした。土井の前で露になる幼い白い肌が眩しい。

それに吸い寄せられるように土井は、唇をその白い肌に押し付けた。

「ふぅ・・・あ・・ん・・」

優しく舌で撫でるように土井は、乱太郎を味わった。

乱太郎の顔は、授業中とは比べようがない程に淫らに惚けていた。

「乱太郎。」

「・・・は・・ぁい・・」

「あまり授業中に淫らになるなよ。」

土井にして見れば乱太郎のあの表情を他人に見せたくないのである。

今日の乱太郎のあの表情で絶対に数人は、下半身に衝動がきたはずだ。

「そん・・な・・・」

「私が耐えられなくなる。」

―――グチョ

乱太郎の耳元でそう囁き土井は、乱太郎の耳の中に舌を差し込んだ。

「ふぅ・・ん」

耳元で淫らに響く音が乱太郎の身体をよりとろけさせた。

「それとも乱太郎は、皆の前で犯されたいのか？」

乱太郎は、いたるところに土井の舌や手を感じながら必死に土井にしがみついていた。

「やぁ・・・ん・・」

「皆の前で私と乱太郎が繋がるのを見せつけてやろうか？」

「・・・そんな・・のぉ・・・」

やだぁ・・と乱太郎は、涙ぐんだ。そんな乱太郎を可愛いなと想い土井の顔は、緩む。

「そんなことしないよ。」

クスリと微笑んで土井は、乱太郎の眸に溜まった雫を吸い取った。

「乱太郎のこんな可愛い姿や表情を見るのは、私だけだよ。」

「・・土井・・せんせぇ・・・」

安心したのか乱太郎は、甘ったるい声で土井を呼んだ。

「二人っきりの時は、名前で呼べっていっただろう。」

「・・・はん・・・すけ・・・さぁ・・んぅ・・」

「よく出来ました。」

そうして、二人はお互いを感じながら甘い時間を過ごした。

乱太郎が目を覚ますと目の前には、逞しい胸板が有り、首には逞しい腕が敷かれていた。

俗にいう腕枕である。

普段黒装束の上からでは、わからないが土井の身体は、かなり鍛えられている。

授業中、乱太郎は、鮮明に思い出してしまうのだ黒装束の下の逞しい身体を。

そして、自分を貫く太くて固いモノを。

存分にヤリ終えた今でもそれを思い出すと蕾がその奥がキュ〜ッンと疼くのだ。

「私耐えられるかな。」

乱太郎は、そう呟きながら土井の胸に顔を摺り寄せた。その時である。

「ふぇ・・？・・・ハァ・・ん」

乱太郎の身体がビクリと揺れた。

「そんなに締め付けられると、我慢なんて出来ないな。」

「ひぃ・・あっ・・いやぁ・・・」

抜かれず乱太郎の中にいた土井の主張は、乱太郎の締め付けにより固さをとり戻していた。

土井が動くたびに乱太郎は、可愛く鳴いて身体を揺らし潤んだ眸で土井を煽る。

授業中、土井は、その眸に見つめられても懸命に理性を保たせている。

だが、最中の乱太郎を思い出させるのには十分な眸だから、かなり悪戦苦闘している。

授業を放り出して乱太郎を連れ去りたい衝動を何度今まで抑えたことか。

授業に支障をきたすようなことだけは二人ともしたくはないのである。

そうして二人の鍛錬(？)の甲斐あってか授業中に発情することは、あまりなくなった。

しかし、時折ジィ〜ッと見つめ合う瞬間が合って授業が数秒間中断されてしまうらしい。

そんな二人には組の皆や山田先生は、何も言わない。

言ったら最後、二人に惚け話を永延と話され授業どころではなくなるのだ。

「土井先生が格好よいから。」

「乱太郎が可愛いから。」

「「無意識に眸で追ってしまうんです。」」

そんな無駄話が有ったとか無かったとか。

終了

結城錯羅さんのリクエストでした。

いかがなもんだったでしょうか？

どう考えても土井先生が十五歳も年下のしかも生徒に手を出す時点でやばいですよね。

この時の乱ちゃんは、４・５年生くらいにしといて下さい。

十歳の子に二十五歳の雄を突っ込んだら流石にやばいでしょう（苦笑）

あ〜でも、伊乱では、十六歳が十歳に突っ込んでるな（遠い目）まぁええか（なにがや）

エロなしの甘々も考えたのですが・・・裏のリクでしたので微エロです。

リクエストありがとうございました。

結城錯羅さんに喜んでいただけたら幸いです。