雪見：乱太郎視点

今日も寒かったよね。

きりちゃんってすごいよ。

こんなに寒い日でもバイトに行って。

小銭数えてる姿はちょっと怖いけど・・・。

「きり丸。そろそろお風呂へ行こうよ。」

・・・やっぱり聞こえてないか。

「寒いし。しんべェ先に行ってていいよ。」

きり丸はまだ当分動かないしね。

しんべェお風呂場へ行くために戸を開ける。

あっ雪だ。

どおりでいつもより冷えこむと思った。

それにこの寒さで夜空がすごく綺麗・・・。

月光が雪を照らし出してる。

明日積もるかな？

積もったらきりちゃん“雪かき”のバイトかなぁ。

きりちゃんいつも頑張ってるから少しぐらい休めばいいのに・・・

無理かな。

身体にバイトが染みついてるものね。

私も手伝う事ぐらい出来るけど・・・きりちゃんからお願いされない限りただの御節介だものね。

私には待つ事ぐらいしか出来ないなぁ。

きり丸背後に立つ。

「あれ？きり丸。小銭数え終わったの？」

いつからいたんだろ？

「あぁ。それよりこの寒いのに何してんだ。こんな所でさ。」

そういえば寒いかな。でもあんまり感じなかったな。雪と月に見惚れてたからかな。

「ん？雪見てたんだ。」

きりちゃん雪降ってる事に気づいてなかったんだ。

「・・・キレイだな・・・」

ほえ？

「きりちゃん？」

きりちゃん確かに“キレイだな”って言ったよね。

何照れてんだろう。なんか可笑しい。

「本当に綺麗だよね雪。ほら月も今日すごく綺麗だよ。」

ってあれ？なんか急に暖かくなったような・・・ありゃ抱きしめられてる私。

「きりちゃん苦しいよ。」

でも暖かい。きりちゃん授業以外でも身体動かしてるからかな。

私よりだいぶ筋肉のつきがいいんだよね。身長も高いし。羨ましいな。

身長は仕方ないか・・・自分じゃ伸ばせないしね。

「ごめんな。」

ん？きりちゃん何謝ってんだろう。もしかして私の考えてる事わかちゃった？

「何が？」

きりちゃん何か変な顔（笑）

「待たしてさ。」

「何言ってんの。いつもの事じゃない。」

どうしたんだろうね。きりちゃんが謝るなんて珍しい。

だから雪降ったのかな・・・普通逆かぁ（笑）

「乱太郎風呂に行くか。」

「そうだね。行こうか。しんべェも待ってるだろうしね。」

きり丸と乱太郎二人仲良くお風呂場へ。

もうちょっと月と雪の間で抱きしめていて欲しかったな・・・。

終了

あまねさんリクエストありがとうございました。

結構甘いような気がするようなせんような・・・。

どうでしょうか？

きり丸視点より乱太郎視点の方が私は好きかな（自分で書いてて何言よるって感じっすね）

お気に召されたら幸いです。