優しい

君は優しいね



だから

僕たちは皆



君のことが大好きなんだよ




友達として





仲間として





「色には『可愛い女の子』の他に『心の優しさ』と言う意味もあるのだよ」
「だったらそれを言ってくださいよ、乱太郎の心が優しい事はいいことだと思います」
「普通なら心が優しい事はいいことですが、それは忍者にとって付け込まれやすい大変な事ですよ」






安藤先生の嫌味が許せなくて

つい反発してしまったけど



「それでも僕は、人に優しい乱太郎が好きです」








これは


本当の事だよ




みんなだってそう思っているよ



みんな



優しい乱太郎が


大好きなんだ



だから



そんな顔しないで



謝らなくて良いよ



僕は


学級委員長として

クラスメートとして


仲間として


君を守ったんだから



だから



そんな悲しそうな顔しないで


笑ってよ


さっきまで皆と一緒に笑ってたのに
笑った顔を見て
僕は嬉しかった。



なのに
今僕の目の前にいる乱太郎は
さっきとは全く別人で



メガネが少し曇って見えるのは気のせいなのかな・・・






「乱太郎、ぼく」
「・・・ごめん」
「また」
「へ？」




ほらね


すぐに君は謝る

だからおひとよしなんだ



僕は
乱太郎の手をとって同じ目線になった




「乱太郎は僕に悪い事したの？」
「・・・・・・」
しばらく考えて乱太郎はふるふると首を横に振った


「じゃあ、謝る必要なんてどこにもないだろう？」
「・・・うん」


「こういうときは『ありがとう』・・・だよ」




「・・・・・・ありがとう」

「どういたしまして・・」




目が合った僕たちは可笑しくて
つい噴出してしまった。





よかった


やっと笑ってくれた
さっきまで泣き出しそうな顔してたのに・・・




でも
やっぱり乱太郎だ


すぐに元気になってちゃんと笑ってくれた

そんなところも僕たちは大好きなんだ





みんな

みんな

優しい乱太郎が大好きだよ



だから


お人よしって言われたって


気にしなくていい



確かに忍者として失格かもしれないけど


それは



大切な事だと思うから




いつもの乱太郎でいてね・・・





ＥＮＤ

まりもさんから『夏のボーナス』として頂きました。

うにゃ〜、庄ちゃんかっくいい！

公共の電波に乗せてのあの告白は、最高でしたね。

はぅ〜愛され乱ちゃんがむちゃくちゃに可愛いよぉvvv

優しくて、お人好しで、笑顔が似合ってる

それが乱ちゃんなんですよねぇ〜。

素晴らしい文をありがとうございました。

身悶えさせていただきましたよ：笑

庄ちゃんのあの告白の後、きっと他のは組の良い子たちは

『出遅れた！』

なんて思っていたに違いありません。